女子野球情報 

北海道、東北、北陸の女子野球事情(U18)

北海道、東北、北陸の女子野球事情

(2010年に野球雑誌に掲載されたものを再構成しました。数字は10年当時のものです)

札幌女子選抜(09年)

北国でも高まる女子野球熱

 07年から09年にかけて、北海道、東北、北陸に、女子小中学生の軟式野球チームが次々に生まれている。

 まず北海道から。ここは大人の女子クラブチームが8つもあり、女子野球日本代表選手が何人も出た土地なのに、なぜか子供の女子チームが作られたことは一度もなかった。
 しかし昨年夏、遂に小学生の選抜チームが札幌市に誕生した。
「これだけ主将や四番やエースの女の子がいるんだから1チーム作ってみようということになって」
 と札幌市少年軟式野球連盟の小室雅義会長。目的は市の10区対抗のオールスター戦への出場だ。各区から6年生の女子を選抜してエントリー。1回戦で敗退したものの、男子と肩を並べる戦いぶりに会場が沸き、今後定期的に女子選抜を編成する予定だという。

 東北6県に目を移すと、小中学生チームを2つももつ青森県のがんばりが光る。チームの1つはスポルト・ベースボールクラブ。率いるのはスポーツ施設管理会社に勤める植村望監督だ。
 東京女子体育大学女子軟式野球部で活躍した植村さんは
「大学を卒業して青森に帰ったとき、関東と東北の女子野球の認知度の違いに、正直最初はとまどいました。女子対女子の野球がやりたくて女子チームを探しましたが、遠い仙台に1つあるだけでしたし」
 と昔を振り返る。
「でもチームがないなら作ればいい! という単純な発想で女子チーム作りを上司に提案したところ、会社がバックアップしてくれて」
 07年8月にチーム発足となった。

 それとほぼ同じころ結成されたのがもう一つの女子チーム、つガールズだ。甲子園出場経験があり少年野球チームのコーチも務める須藤博之監督が、なかなか試合に出してもらえない津軽の女子選手の現状を見て、「女子にも野球の楽しさを味わわせたい」と結成。日曜夕方の練習と、先のスポルトBBCとの練習試合などに取り組んでいる。

左/台東キャンディーズ、右/村山市選抜

 山形県には変わった経緯で結成された女子学童チームがある。女子野球の先進地、東京都台東区と友好都市という縁で昨年結成された村山市選抜だ。「去年は市内9チームの女子を全部集めても8人しかいなかったので、男子を2人入れて試合しました」
 と言うのは市少年野球連盟の柴田好美会長。今のところ台東区の女子学童チーム、台東キャンディーズと夏に試合をするだけだが、
「機会があれば他チームとの試合も考えたい」
 と前向きだ。

 東北楽天イーグルスのお膝元、宮城県仙台市には、09年10月、中学生だけのクラブチーム、宮城ドリームガールズが誕生した。車で2時間かけて通ってくる熱心な野球少女もいるといい、
「宮城県初の中学生チームとして春には関東の女子中学生大会に出たい」
 と堀江雄一監督は意欲を見せる。

 残念ながら秋田、福島、岩手に女子チームはないが、岩手県では楽天イーグルスの野球スクールに通う女子小学生の数が急増しているそうだ。

 その楽天イーグルスだが、4年前から仙台市内で大人の初心者向け女子野球教室を開いて好評だ。プロ球団が今後女子野球の普及のためにどんな動きを見せてくれるか楽しみだ。

急激に成長する北陸の女子野球

 北陸も動き出している。一人のお母さんコーチの熱意で08年に始動した学童チーム、新潟BBガールズ(※詳しくはコラム別項を参照)、そして08年秋には滋賀県の指導者に誘われて福井女子選抜も誕生。

福井女子選抜(09年)

「今年から本格的に活動を始めたので、これから勉強しなくちゃいけないことがいっぱいです」
 と時田芳有代表は言うが、対戦相手を求めて滋賀県や岡山県に遠征したり、和歌山県遠征も計画するなど、非常に行動的だ。またこれとは別に中学生の軟式クラブチーム結成の動きもあるといい、福井県の今後に注目だ。

 さて、こうして芽生えた女子野球の芽を伸ばすためには、目標となる地方大会がほしいところ。大変だと思うが関係者のさらなる努力に期待したい。 
 

●札幌女子選抜は5年おきに結成することに。2009年の次は、14年、19年と続く予定。
●残念ながら青森県の女子チームは2011年現在、2つとも解散してしまった。
●福井県には福井女子選抜OBも複数いる中学生クラブチーム「ダイヤモンドガールズ」が2010年に誕生し、同年、富山県には一般女子クラブチーム「ビームス」の妹チーム「ビーンズ」(中高生)が誕生している。

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