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奥村

特集 2013年5月28日

 カギ握る中学硬式リーグ ~女子野球発展のために~

LSレディース番外編 1期生・奥村奈未さんの思い

まだユニフォームがそろわなかったころ

※この文章は第1回全国女子硬式野球ユース選手権大会(2010年8月)のあとに、当時中学3年生だった奥村さん(上の写真・右から4人目)が書いたものです。

 今回は、東関東レディースのチームに入れて下さり、ありがとうございました。
 

 私が野球を始めたのは、小学校2年生の時でした。理由は、父が野球をやっていたこともあり、高校野球の試合を見に行った際、グランドでプレーしている選手のかっこよさに憧れ、そしてなによりもとても楽しそうだったからでした。

 しかし、実際やってみると、私が思っていた楽しい野球とは正反対でした。チーム練習がある土日はチームメイトと辛い練習をし、家でも父と毎日辛い練習をし、なんでこんなにやるんだろう、と何度思ったかわかりません。やめようと思ったこともありました。それに、自分の周りは全員男子で言いたいことも言えなく、遠慮している野球でした。小学校から中学校に上がるとますます遠慮野球で、私自身が相手は男子なんだから負けて当たり前、と甘えていて今思うと恥ずかしいです。

投手としても活躍

 しかし、それでも練習を続け結果が出たときはとても嬉しくて、もっとがんばってみようと自分自身を励ますことが、これまで野球を続けてこれた理由なんだと思います。

 そして今回、東関東レディースチームの話を聞いた時、女子のチームとはどんなのものだろうと興味が湧き、絶対入りたいと思いました。
 
 初めてメンバーと顔をあわせた時、とてもワクワクするのと同時に、男子の中で辛い思いをして野球をしているのは自分だけだろうし、初対面の女子とうまくやっていけるのか不安がありました。でも、違いました。みんな辛い思いをして、その中でも己に負けず、相手にも負けず頑張っていることがわかり、自分もこんなところで負けていられない、私はまだ甘い、と反省しました。

 それにレディースのメンバーはみんなレベルが高くて圧倒されました。いざプレーをすると女同士ということで、いつもは全く感じない強いライバル心、負けたくないという感情が湧きあがりました。またその反面、女同士なのでなんでも言い合えることで、自分の気持ちがとても楽になり、野球をやっていてすごく楽しいと感じました。野球の悩みや自分の気持ちをお互い相談しあえて、すぐ仲良くなることが出来、レディースのみんなとは次又いつ会えるんだろうと思ったりしました。これからも、ずっと良い友達となれそうです。

11年春のヴィーナスリーグ・Uリーグ

 
 全日本女子U18大会では、とても良い思い出を作れました。1週間という長い時間をシニアレディースのメンバーと一緒に過ごし、いままで知らなかった事を知ることも出来、友情もより一層深めることが出来ました。試合で失敗した時はみんなで注意し、良いプレーをした時は褒め合い、そういったやりとりが一人ひとりを本気にさせ、中学生チームには絶対勝とうという第1目標を達成でき、2回戦の高校生チームにも勝つことが出来ました。準決勝では負けてしまい、すごく悔しかったです。ここまできたなら、このメンバーで優勝したかったです。結果は負けてしまいましたが、私たち中学生シニアチームでも、ここまで戦えたんだと、誇りに思いました。

 私はこの機会を通して、自分自身のこれからの課題を見出し、新しい目標をみつけることが出来ました。目標実現のために、これからも頑張る決意を固めました。最後になってしまいましたが、加藤監督をはじめ、コーチの皆様、ご協力してくださった保護者の皆様、私の新しい目標をみつけるきっかけを作ってくださった全ての皆様に、感謝いたします。本当にありがとうございました。これからも、女子野球の輪がどんどん広がり、女子でも野球が続けられる環境と、私と同じような悩みを持っている仲間が、このような女子チームで、自分の力を試し、思いっきりプレーする機会がたくさんできればいいなと思いました。

竜ヶ崎シニアとの練習試合 仲良く昼食タイム。第1回ユース選手権にて

ユース選手権の期間中、宿泊した宿でスパイクの手入れをするメンバーたち もちろんグラブの手入れも完璧(右・奥村さん)

※写真提供/LSレディース(ヴィーナスリーグの写真以外)
※奥村さんは2013年現在、埼玉栄高校3年生です。感想文の公開を許可してくださったことに感謝いたします。

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