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17年1月

女子プロ野球「レイア」が京都に移転。その理由は?(2017年1月26日)

 2013年に東北レイアの名前で宮城県を本拠地に活動を開始し、15年には育成球団として他の3球団から切り離された女子プロ野球のレイアが、今シーズンから京都に移ることになった。その理由とレイアの位置づけを、日本女子プロ野球機構に聞いた。

画像の説明

――そもそもレイアは、東北の女子野球の振興を目的の一つに掲げていたはずですが、本拠地を変えるのは、それが充分にできたと判断したからですか?
機構 充分な成果が挙がったとは思っていませんが、多少なりともお役に立てたのではないかと思っています。また、レイアをもっと色々なところで活動させたいと思ったことも、本拠地を変える理由の一つです。

――女子プロ野球が始まった当初から大きな課題だった、経費の問題はいかがですか? たとえば移動費など、宮城県から全国に移動するにはお金がかかったと思いますが。
機構 それは確かにあります。また、現地の皆様にはずいぶんご協力いただいたのですが、集客が難しいことも課題でした。

――女子プロ野球はわかさ生活という一企業がやっている以上、採算性の問題が避けて通れなかったということですね。
機構 はい。

――新しい本拠地を京都にした理由はなんですか?
機構 今後全国の高校女子硬式野球部との練習試合や、女子硬式野球の普及発展に努めていくため、移動しやすく、我々の目が行き届く場所ということで選びました。また京都はリーグとフローラの拠点ですので、より選手の成長につなげられると考えたからです。

――レイアは今後も育成球団という位置づけですか?
機構 はい。U20の選手(高卒ルーキーが中心)が所属し、原則2年は在籍してもらいます。まずはきちんと基礎を身につけ、怪我をせずに少しでも長くプレーができる体を作るというのが、我々の信念だからです。レベルが高く良い成績であれば飛び級もありましたが、現段階ではどれだけすごくても、高卒ルーキーはレイアに属してもらいます。そして四大卒ルーキーはトップチームに入れる。今の定義はそのようになっております。

――ありがとうございました。
 
新ユニフォームは → こちら(日本女子プロ野球機構のサイト)


広島女子感激。年齢やジャンルを超えた交流会開催(2017年1月17日)

広島県のチームに所属している山口県の選手たちも参加したとか

 去る12月25日、広島市で、軟式や硬式、子どもから大人までが集まる、広島女子野球の交流会が開かれた。企画、運営したのは、中学軟式野球クラブ「広島レディース」だ。
「指導者たちとよく、『保護者や選手のみなさんに、広島県にどんな女子野球環境があるのか知ってもらい、モチベーションにつなげてほしいね』と話していたからです」
 と事務局の山口涼子さん。
 
 そう、今や広島県は、軟式と硬式を合わせると、小学生から大人までの女子野球チームがそろう、全国でも数少ない県なのだ。

●小学生…ガールズ広島(NPBガールズトーナメント出場チーム)
     福山レディースなど
●中学生…広島レディース(軟式)
●高校…県立佐伯高校(硬式)
●専門学校…MSH医療専門学校(硬式)
●社会人(高校以上)…広島レッズ(軟式)
 
 今回、佐伯高校は合宿と重なったために参加できなかったが、全国大会でおなじみの沖田靖身監督が、ガールズ広島やそのOGたち(中学生)17人を連れて、野々村聡子監督がMSH医療専門学校生5人を連れて、広島レッズの鶴田直樹監督が選手4人を連れて参加。広島レディースとそのOG、個人参加の少年野球選手や中高生たちを合わせた総勢46人が、クリスマスのグラウンドに集合した。

小学生を指導するMSHの野々村監督(背中)

 午前中は、小学生と中学生をそれぞれ2チームに分けて試合を行い、午後は子どもから大人までをくじ引きで4チームに分け、軟球で試合を行った。各監督を沖田監督、野々村監督、鶴田監督、広島レディースの中村浩三監督が務め、試合はまさにオール広島ドリームマッチ! 最後は大歓声と笑顔のなか、ベーランリレーで締めくくられ、勝ったチーム鶴田にはクリスマスクッキーがプレゼントされた。

 最初は固まっていた小学生たちも、大人たちが声をかけて盛り上げたので、午後には大人も子どもも仲良しに。なかでも人気だったのはMSHの長池玲美奈選手。「日本代表なんだって」「すごい」と子どもたちは興奮気味で、握手をしてもらったりサインをもらったりしていた。

 保護者や選手たちからは、「こんなに女子選手がいるんですね」「野球を続けて女子プロ野球を目指します」といった声が聞かれ、山口さんは、「年齢を超えて一つになれたのがよかったです」と安堵のコメントを寄せてくれた。

 最後に、この交流会は広島レディースだからこそ作れたものであることをご紹介しよう。
 たとえば佐伯高校女子硬式野球部は、広島レディースの当時の総監督が学校に熱心に働きかけてできたものだし、山口さんのお嬢さんをはじめ、多くのOGたちは女子硬式野球部のある高校に進学。MSHの野々村監督とも交流がある。もちろん軟式同士、少年野球チームとの付き合いも長く、卒団後、広島レッズで野球を続けているOGもいる。
 この広島レディースのジャンルを超えたネットワークこそ、広島女子野球発展の秘密と言ってもいいだろう。

 そして関係者の志。
「うちの娘のように野球を続けたいと思っている女の子たちに、女子野球の色々な情報を伝えたい、色々な経験をさせてあげたいと思っています。また、軟式硬式を問わず、みんなのために色々なアイディアを出し、盛り上げ、惜しみなく協力してくださる方がたくさんいることが、今の広島の女子野球を支えていると思います」(山口さん)
 
 交流会は来年も開催予定だ。

小学生の試合 中学生の試合

※写真提供/広島レディース


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