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13年5月


上智大学が春の関東大学リーグ2連覇を達成(2013年5月31日)

淡々とした投球が持ち味の上智の平林投手。打撃でも活躍

 関東には2つの大学女子軟式野球連盟がある。一つは日体大などの体育大学ばかりが加盟する関東六大学女子軟式野球連盟、もう一つは一般大学が加盟する関東大学女子軟式野球連盟だ。

 その関東大学連盟の春季リーグが4月14日~5月26日に行われ、跡見学園女子大学、上智大学、女子美術大学、多摩美術大学、千葉商科大学、立正大学、早稲田大学、和洋女子大学の8チームが優勝を争った。
 関東大学リーグはここ2年ほど跡見学園女子大学が強かったが、今大会は、上智大学、千葉商科大学、早稲田大学の3校が並ぶ形となった。

闘志が前に出る千葉商大の梶原選手は、速球でグイグイ押すタイプ

 その優勝の行方を占う試合となったのが、初日4月14日に行われた上智大学vs千葉商科大学戦。上智は10年以降3位以内に入らない年はなく、昨春は跡見を抑え、05年秋以来となる優勝を手にした。
 千葉商大も10年秋に優勝して以降、常に3位以内に入っている強豪。特に昨年春から投手に転向した梶原朋子選手(2年・越谷総合技術高校)が好調で、投打に勢いがあるチームだ。

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上智大学010070412
千葉商科大学10301308

 4-1と千葉商大リードで迎えた5回、上智は先頭打者の九番・宇梶咲(3年・県立千葉高校)が梶原投手渾身の初球ストレートをレフト前に運んで出塁。これで勢いに乗った上智は二番・杢田知美(4年・鶴丸高校)、三番・藤井杏樹(2年・学芸大附属大泉高校)、四番・平林葉子(4年・中央大学高校)の連打と、宇梶のこの回2本目となる安打などで7点を奪取。

 しかし粘る千葉商大は6回、3連続四球で出たランナーを五番・宮城三智子(3年、南葛飾高校)の中前適時打などで返し、同点に。タイムオーバーで無死満塁からのサドンデスとなった7回、試合を決めたのは今大会当たっている上智の不二せりか(4年・浦和実業学園)。ライト方向への大きな当たりで3人が返り、劇的な勝利を収めた。

千葉商大戦で三塁打と二塁打を放って勝利に貢献した藤井選手

 上智の高橋杏子監督は「昨年の春優勝したものの、秋は3位に終わったのが悔しくて、選手たちが自発的に走り込みやシャドーピッチングなど、地道なトレーニングに励んだことが結果につながったと思います。千葉商大さんには昨秋負けているので、この試合は絶対に勝たないとと思って臨みました」と言う。

 千葉商大は5回のピンチにミスを連発し、大量得点を許したのが悔やまれる。4回まで5奪三振、被安打1の好投を見せた梶原投手は、「絶対に打たれないと強く念じて投げていたので、先頭打者にヒットを打たれて私もメンバーも動揺してしまいました」と試合を振り返った。

 その後上智は厳しい試合はあったものの全勝し、昨春に続く優勝を手にした。千葉商大は上智戦以外全て大差によるコールド勝ちをおさめて6勝1敗で準優勝し、3位には5勝3敗で早稲田大学が入った。

※写真提供/上智大学、千葉商科大学(梶原選手)

いつも大応援団が駆けつける上智大学。OGの中からは日本代表や女子野球界を支える人材がたくさん出ている


千葉マリンスターズが関東大会(軟式)8連覇(2013年5月20日)

 5月12日、千葉マリンスターズが「第26回女子軟式野球関東大会」1部リーグで06年以来8回目となる優勝を決めた。同大会は9月から翌5月頃まで約9カ月かけて戦う方式をとっており、1部リーグは6チームが2回ずつ対戦する。

力投する植村選手

 この日、優勝をかけて戦ったのは8勝1敗同士の千葉マリンスターズとオールフラワーズ。オールフラワーズは92年創部の埼玉県唯一の軟式チームで、エース梅沢知恵選手(日体大OG。07年のジャパンカップ優勝投手で、延長14回でオール兵庫に勝利した)を擁してジリジリとリーグ内の順位を上げ、前回3位、今回は遂に勝ち星で千葉マリンに並んだ。

 先発は千葉マリン・植村朋子投手、フラワーズ・梅沢知恵投手。
 試合は追いつ追われつの打撃戦となった。1回裏、千葉マリンは四番・小滝舞のスクイズで幸先良く1点をあげるが、2回表、フラワーズは六番・阿部知美と七番・梅沢知恵が連打で出塁。八番・吉葉結夏子が放ったセンター方向の大きな当たりを野手がエラーする間に2人が一気に本塁を陥れ、2-1と勝ち越し。しかしその裏、千葉マリンは六番・植村朋子、七番・大久保菜緒子の連続二塁打と一番・飯沼樹里の左前適時打などで3点をあげ、4-2とひっくり返す。フラワーズは4回表にも植村を攻めて1点を加えるが、その追撃を6回から代わった大久保菜緒子投手がピシャリと抑え、試合終了。試合は3回、4回にも加点した千葉マリンが6-3で勝利した。

中高生3人を入れて最終戦を戦った千葉マリンスターズ

 この日、千葉マリンスターズは中学生2人と高校1年生1人の3人の若手を出場させた。

「創部して10年を超し、チームとしての転換期を迎えました。いつまでも同じメンバーではいずれチームの存続が難しくなります。
 そこで11年に中高生チーム『千葉マリンスターズヤング』を立ち上げ、その中の何人かを大人の試合にも出場させて経験を積ませています。それはうちのためではありますが、若手育成という意味で女子野球界全体のためにもなると思っています」と飯沼保監督。

敢闘賞を受賞したオールフラワーズの吉葉選手

 上手に世代交代を図っている千葉マリンスターズが首位を独走している関東大会だが、今回は急激に戦力アップしてきたオールフラワーズがあと一つというところまで千葉マリンスターズを追い詰め、また古豪・ドリームウィングスが3年ぶりに3位に入るなど、見どころの多い大会だった。
 

 MVPは千葉マリンスターズの青井理水選手、敢闘賞はオールフラワーズの吉葉結夏子選手(写真)が受賞した。

写真提供/千葉マリンスターズ


今年も開催。硬式の全日本ユース大会が参加チーム募集中(2013年5月10日)

 2010年の創設以来、18歳以下の硬式選手の目標になってきた「全国女子硬式野球ユース選手権大会」が今年も開催される。

 硬式人口の拡大に伴って参加チームは年々増加し(第1回18チーム、第2回22チーム、第3回24チーム)、今年はそれをさらに上回ることが予想されている。昨年は蒲田女子高校の3チーム全てが優勝をふくむベスト4に入って観客の度肝を抜いたが、今年はどんなドラマが生まれるか楽しみだ。

決勝は明治神宮球場

 今年のビッグニュースは決勝と3位決定戦が明治神宮球場で開催されること。女子選手にも神宮の土を踏ませてあげたいという関係者の熱意によって実現したもので、選手はもちろん、指導者や保護者にとっても心弾む夏になりそうだ。

 クラブチーム、学校チームのどちらも参加できる18歳以下の全国大会はこれだけなので、自分たちの実力を試すためにも参加を検討してはいかがだろうか。混成チームでも参加できるので、ぜひ!

第4回 全国女子硬式野球ユース選手権大会

●主催/関東女子硬式野球連盟
●参加資格/国内外の高校生以下の硬式チーム
●日程/8月19日(月)~25日(日)、予備日26日
●会場/明治神宮球場(決勝、3位決定戦)、平成国際大学スタジアム、加須市民運動公園野球場、加須市田ヶ谷野球場   
●申し込み締切/5月31日 
●問い合わせ先/hamamoto19@gmail.com(濱本大会委員長)

●書類/大会要綱 →  
    
    大会約款 →    
    
    申込書 → 

※関連記事 → 昨年の大会


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